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時間いっぱい続くシナリオの書き方

2分で話が尽きてしまうシナリオがある理由と、尽きないシナリオの作り方。

アクティビティの作成11分で読めます8セクション

よくある不満:話が尽きてしまう

教員から最も多く寄せられる問題は、最短時間よりずっと前にシナリオの話題が尽きてしまうことです。学生がコーヒーを注文し、AIがお礼を言うと、あとの6分間はやることがありません。これはほとんどの場合、AIの問題ではなくシナリオ設計の問題であり、解決できます。

アクティビティの編集画面の「シナリオ」ステップにある、場面説明のテキスト入力欄。
会話に燃料が入るかどうかは、この「場面」欄で決まります。
注: 飲み物を注文する、チケットを買う、道を尋ねるといった単発の用件には自然な終わりがあり、約90秒でそこに到達します。セッションの最短時間が5分なら、1つの用件で話せる量のおよそ3倍の話題が必要です。

レモンより: 用件は済めば終わります。状況は続きます。違いはそれだけです。

4つの要素

本物の会話が続くシナリオには、ほぼ必ず同じ4つの要素があります。どのシナリオも、このリストと照らし合わせれば約30秒で確認できます。

  • 場所:どこなのか、思い浮かべられるくらい具体的に
  • 関係:2人がお互いにとってどんな存在か
  • 目標:学生が何を達成しようとしているか
  • ひねり:すんなりとはいかない理由

レモンより: うまくいかないシナリオの多くは、最初の3つは備えています。欠けているのは、ほとんどの場合「ひねり」です。

ひねりが会話の原動力

ひねりとは、学生の目標が1回のやり取りで達成されるのを妨げるもののことです。劇的である必要はありません。小さな障害が1つあるだけで、何往復かの本物の交渉が生まれます。それこそが学生に練習させたいことです。

ひねりがない場合

学生はレストランで食事を注文します。あなたは店員です。

実際の所要時間:約90秒。注文して、確認して、終わりです。

ひねりがある場合

学生はレストランで食事を注文します。あなたは店員です。学生が頼みそうな3品のうち2品は今日は品切れで、厨房は20分遅れています。あなたはお客様に満足してほしいので、代わりの料理を提案したり、今日のおすすめを説明したり、待ち時間について相談に応じたりします。ただし、品切れの料理を魔法のように出すことはできません。

これで学生は、質問し、代わりの選択肢を理解し、希望を伝え、交渉しなければならなくなります。5~8分間、実際に言葉を使うことになります。

レモンより: 「売り切れです」「遅れています」「サイズが違います」「現金のみです」。小さな障害から、たくさんの言葉が生まれます。

ひねりの選択肢

ゼロから考え出す必要はありません。役立つひねりの多くは、ほぼどんな場面にも応用できる、いくつかのパターンに分類できます。

  • 品不足:欲しいものがなく、代わりの案について話し合う必要がある
  • 制約:予算、締め切り、食事制限、存在しないサイズなど
  • あいまいさ:登場人物が手助けする前に、もっと情報を必要としている
  • 軽い抵抗:登場人物に別の好みがあり、一度はそれを口にする
  • 2つ目の用事:ほかにも対応が必要なことが出てくる
  • 好奇心:登場人物が本当に興味を持ち、学生自身について質問する
注意: ひねりは通常1つで十分です。初級レベルで2つの障害が重なると、学生は夢中になるよりも圧倒されてしまいがちです。

レモンより: 好奇心はいちばん手軽で、どんな場面でも効果があります。質問を返してくる登場人物なら、話す時間が2倍になります。

登場人物に望みを持たせる

ひねりは学生にやることを与えます。登場人物の目標はAIにやることを与えます。これは学生が黙ってしまったときに非常に重要です。自分なりの目的を持つ登場人物なら、「ほかに何かお手伝いできることはありますか?」と4度目の質問をする代わりに、役柄に沿った自然な形で沈黙を埋めてくれます。(AIが実際に沈黙を破って話しかけるのは、「シナリオ」ステップで「沈黙後の声かけ」をオンにした場合だけです。)

目的を持つ登場人物

あなたは季節の料理に自信があり、今日は少なくとも1組のお客様に食べてもらいたいと思っています。また、このお客様に少し興味もあります。この辺りでよそから来た人を見かけることはあまりないので、自然なきっかけがあれば、どこから来たのかを尋ねます。

原動力は2つ:売り込みたいものと、興味を持つ対象です。これで、会話が止まりそうになっても、AIにはいつでも打つ手があります。

レモンより: これが「AIが同じ質問ばかりする」問題の解決策です。同じことを繰り返すのは、ほかに望むことが何もないからです。

範囲を時間に合わせる

シナリオの範囲は、「基本情報」で設定したセッションの長さに合わせてください。目安として、中級レベルでは1つの話題で約2分間の本物のやり取りが続きます。初級では発言が短く間が長くなるため、それよりかなり短くなります。

  • 3分のセッション:目標1つ、小さなひねり1つ
  • 5分のセッション:目標1つ、ひねり1つ、学生に何かを質問する登場人物
  • 8~10分のセッション:関連する目標2つ、または段階的に展開する目標1つ
ヒント: 長めのセッションには、段階的なシナリオが効果的です。料理を注文し、次に間違ったものが届き、最後に会計を済ませる、といった流れです。場面に段階を書き込んでおけば、会話の進行に合わせてAIがそれらを順に進めていきます。

レモンより: 最短時間を10分に設定するなら、配信する前に、6分目から10分目までに何が起きるかをざっと考えておきましょう。

完全な作例

同じアクティビティを3段階の完成度で紹介します。実際の授業で違いがどう表れるのかを確認できます。

バージョン1 — 薄い

学生は薬局で薬を買います。

関係性も、「買う」以外の目標も、ひねりもありません。すぐに話すことがなくなります。

バージョン2 — より良い

学生は近所の薬局にいます。風邪をひいていて、何か薬が必要です。あなたは薬剤師です。何かを勧める前に、症状を尋ねてください。

これで、症状を説明するという、話す理由ができました。それでも、3分ほどで終わってしまいそうです。

バージョン3 — セッションの最後まで続く

学生は風邪の症状があり、近所の薬局に来ます。あなたは勤務中の薬剤師です。何かを勧める前に、どんな症状があるか、いつからか、ほかに何か薬を飲んでいるかを確認する必要があります。店で扱っている中で最も効き目の強い薬は処方箋が必要なので、処方箋なしで出せる薬とその効き目を説明しなければなりません。また、3日たっても良くならなければ医師の診察を受けるべきだと考えていて、そのことも伝えます。学生が用法・用量に自信がなさそうなら、わかりやすく説明してください。

目標(症状を和らげたい)、ひねり(最も効く薬には処方箋が必要)、登場人物の目的(医師の受診を勧める)、そして組み込まれた2つ目のタスク(用法・用量の説明)があります。8分間を無理なく埋められます。

レモンより: バージョン3を書くのに余分にかかったのは、せいぜい4分ほどです。それが、学生が最後までやり遂げるアクティビティと、途中で投げ出すアクティビティの差になります。

仕上げる前のチェックリスト

次の5つの質問を確認してください。書いた内容からすべてに答えられれば、そのシナリオは十分に機能します。

  • 具体的な場所の様子を思い浮かべられますか?
  • 学生が何を達成しようとしているか、わかっていますか?
  • 1回のやり取りでは終わらない理由がありますか?
  • 登場人物に自分自身の望みがありますか?
  • 学生が10秒間黙ってしまったとき、登場人物には自然に言えることがありますか?
ヒント: そして、実際に試してみましょう。「アクティビティ」ページの「試す」ボタンを使うと、学生に見えるとおりにアクティビティを実行でき、シナリオが持ちこたえるかどうかが2分でわかります。

レモンより: 最後の質問こそが本当の試金石です。自分で答えられないなら、AIにも答えられません。

これらの解説動画は、ChitterChatter上で視聴できます。